SACSIS2007 三日目

午前中はチュートリアル漬け。裏はハードウェア系の通信とか高信頼とかの話。
まず最初は高木浩光氏。何故こんなところに…とか思ったが、元々HPC系の研究をしてたとかでSACSISの前身であるJSPPの頃には毎年のように来てたらしい。SACSISになった頃から専門が変わったんで久しぶりにHPCなところに来たとか。でも内容はいつも言ってることで、Webアプリに関する主なセキュリティトピックをナメたという印象。あとYahooと協同で開発してるPhishing対策の新認証方式*1について喋ってた。
次は100Gbイーサネット等、イーサネットの最新動向を日立の人が喋った。あんまり速いのを作っても実はニーズが無いということを時間をかけて喋った感じ。速いのを作ろうとしても、intelとかにそんなに速いのは要らんとか言われるらしい。これは原因はネットワーク機器の帯域がメモリとかの関係上*2それ程向上が見込めないとか電力消費量が馬鹿にならんとか技術的に高度で費用が高くなるとか、まー色々事情があるらしい。というわけで最近の流れは100Gbイーサと言っても100Gbの線を一本ではなく、10Gbx10本とか25Gbx4本とか並列構成でやるらしい。さしあたり10x10の方式が出て、ハイエンドとして25x4を出すと。今ある10Gbについても、HPC向けのBackplane Ethernetという、10Gbシリアル通信*3の規格がほぼ固まったとか色々しゃべってた。

午後からはグリッド等のネットワーク関係の話を聞いた。並列処理の通信不均衡を考慮したスケジューリングの話とか、グリッドネットワークのトポロジをRTTだけ使って高速に推定するとか、割とネットワークトポロジ的な話が多かったような気がする。グリッドな方向やと仕事をどれだけ効率的にやるかが目標で、アプローチとして遅延等諸々を考慮したスケジューリングと、ネットワーク形状の最適化があるというところなんかな。グリッドが動的変化することを見越してセキュリティ/管理関係を攻める方向もあるけど。

*1:こことかこことか、産総研にいっぱいリンクがある

*2:メモリが遅いんでボトルネックになる

*3:位置付けとしては post PCI-Expressらしい